top of page

湿板ラボってどんなことするの? 第3回「撮影編」-湿板写真-やり方-京都でワークショップ-

こんにちは、あかつき写房の本田です。湿板写真のワークショップでどんなことをしているのかをプロセスを追いながら解説しています。第一回はガラス磨きについて、第二回はガラス感光板作成について、そして第3回の今日は「撮影」について解説していきます。

ようやく撮影です。それではどうぞ。



ガラス感光板ができたら、表面が乾く前に撮影をしなければなりません。季節によりますが、目標10分、リミット15分くらいでしょうか。乾いてくると現像してもその部分だけ像が出ません!

ワークショップでは複数名同時に撮影を行うこともありますので、先にカメラを構えて、ライティングまで決めてから、コロジオンを塗布しています。※サクサクと撮影するのに、new moon 6×9は優秀なカメラです!



ちょっと余談ですが、ここでライティング機材の話。


湿板写真は紫外線に最も感光します。青や紫は明るく(白く)写りますが、赤や黄色は暗く(黒く)写る傾向があります。

あかつき写房ではライティング機材は、蛍光灯系のライトをメインで使っていますが、それは、LEDだと紫外線が出ておらず、眩しいのに写らないという現象が起きるからです。

蛍光灯も眩しいですが、綺麗な諧調が表現できます。ちなみに最も撮影に適したライトは太陽で、ワークショップでも屋外で撮影することがあります。



さて、話を戻します。

ISO感度は平均して1くらい。長時間露光になります。人物撮影をしてブレるも良し、物撮りで絞りまくって数分露光するも良しです。

ファインダーを覗いてピントを確認し、シャッターを閉めて、ガラス感光板の入ったホルダーをセットします。遮光板を引いてシャッターを切ります。





撮影したら、早速現像です。


部屋を暗室にしてホルダーを開けて、ガラスを取り出し、現像液をかけます。

コロジオンの塗布よりも難しい!とおっしゃる方も多いこの現像作業。約1分足らずの作業ですが、集中力を要する奥の深い作業です。


現像液をかけるとたちまち、白っぽいネガ像が現れます。頃合いを見て停止液をかけたら、現像完了。立て続けに、定着液に浸すと、あら不思議、白っぽいネガ像だった写真が黒バットの中でポジティブな写真へと変化していきます。何度見ても感動する瞬間です。




像が変化しきったら、そうじ→定着→水洗の順に処理をしていきます。表面を傷つけないように、最後まで気を抜かずに作業を進めていきます。この時点でガラスは水の中。写真として像が見れる状態ですが、もう一手間、二手間かけなければなりません。

次回は最後の工程「ニスがけ」を解説します!



2024年8月17日に湿板写真を体験できるイベント開催します→詳細はこちら


 

ワークショップ情報





Comments


bottom of page