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湿板ラボってどんなことするの? 第1回「ガラス磨き編」-湿板写真-やり方-京都でワークショップ-

こんにちは、あかつき写房の本田です!

この回から全4回にわたって湿板ラボのワークショップでどんなことをするのをプロセスを追いながら書いていきたいと思います。これからワークショップを検討してくださっている方はもちろん、既に受講してくださった方には復習的なテキストになるようになりましたら幸いです。

長文でマニアックな内容ですが、ぜひお付き合いください。それではどうぞ。



[第一回 ガラス磨き編]


湿板写真を撮影するには下準備をしっかりする必要があるのですけど、ワークショップだと「ガラスを磨き」の工程がそれにあたります。

ワークショップを受けていただく場合、その期間中に撮影するだろう枚数のガラスをご用意しています。といっても、そのガラスはカットされただけのガラスで、そのままだとカットしたエッジで手を切って怪我をしてしまいます。


まず初めにしなければならないのは、砥石を使ってガラスをカットした時にできるエッジの処理をすることです。

手袋をして一辺ずつエッジ部分に砥石(といし)をあてていきます。砥石の角度は辺に対して45度。石の重みで2回か3回走らせます。ガラス1枚につき両面8辺のエッジを処理することになります。



エッジ処理ができたらガラスの粉を刷毛で払い、磨いていきます。磨くといってもコンパウンドを使ったり、ゴリゴリ研磨するという意味ではなく、表面に付着している指紋や工業油などを拭き取る作業です。

炭酸カルシウムとアルコールを混ぜた磨き粉を垂らして、キッチンペーパーで隅々まで綺麗にします。キッチンペーパーで拭いたら、キムワイプというもう少し固いペーパーに持ち替えて全体を磨き、さらに麻布を使って仕上げ磨きをします。



麻布で拭き上げると表面がサラサラになり、透かして見ると透明感が増したのを確認することができます。


反対の面も同じように仕上げるのですが、これは薬品の処理をしていく際に不純物が混入しないようにするためと、あとは裏になる部分に余計な跡がつくと撮影した像にも影響が出てしまうのを防ぐためです。


厄介なのは、余計な跡が出るかどうかがわかるのが現像してからの場合が多いこと。ここで手を抜いてしまうと、最後の最後で惜しい写真になってしまう恐れがあるんです。


そのため、下準備は丁寧に時間をかけておこないます。ワークショップの内容によりますが計4枚〜6枚くらいのガラスを初めの段階で磨いていただくことになります。


一枚一枚磨いているとただのガラスなのにだんだんと愛着が湧いてきて、その愛着が写真への愛着となり、そしてそれが唯一無二の一枚のガラス写真になるところを体験できます。



さて、湿板写真を作るための下準備「ガラス磨き」について解説してみました。まだ、下準備です、、先は長いですね。

スローな写真ということでお許しください。次回は「ガラス感光板作成編」です。

どうぞお楽しみに!!


2024年8月17日に湿板写真を体験できるイベント開催します→詳細はこちら

 

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